富士山 3

20時 
ごそごそと布団に潜る。
…が寒い 
寒いと感じ始めるとどうにも我慢が出来ない。
毛布を敷き詰めかき集め…もう汚いなんて言っていられない。

睡眠が取れたか? と言うと、取れません。。。

ひっきりなしに人が入ってきます。
そして、宿の人のボソボソとした説明が耳に入ります。
それが続くもので、寝た気がしません。
うつらうつらとしていたら、23時を知らせに宿の人が起こしに来た。

寒いです。
窓は真っ白に曇っている。
ゴソゴソと荷造りをしつつ外へ出ると、真冬の寒さ。
どんどんと体温が空気に奪われていく。
あわててレインコートを着込んでも、指先はジンジンする。

真っ暗な中ヘッドライトの灯りがチラチラと列を作り、山頂を目指して黙々と歩いる。
私達もこれからその一部となるのだ。

「それでは行きましょう。真っ暗ですので出来るだけ密集して行動して下さい。」
隊長の声か聞こえた。
いよいよ山頂。
真っ暗な足場を、頭に付けたライトの灯りが心もとなげに照らす。
足場が悪いので手も使わなければならない。
一つの岩の大きさが段々と大きくなって来た。

空気が薄い、冷たい…という事で数m歩くと息があがる。
眠気もあって気力が湧かない。
しかし、時間は限られている。
日の出前には山頂にたどり着かなければ意味がない。

見上げると山頂までずっと人並みが続いていて、歩調もゆっくりと成らざるを得ない。
ゆっくり…は呼吸が整っていいのだが。。。睡魔が襲ってくる。
気が付くと、立ったまま寝ている。
時間は午前0時を回った。
あと約5時間…先はまだまだ遠い。

冷たい空気を吸い込む為に喉が渇く。
水を飲む。
この水が外気に冷やされて、口に含むと氷水の様に冷たい。
その冷たさがそのままお腹に届くので、水を飲むと体が冷える気がする。

8合目半
グループの最高齢者の姿が見えない。
付き添いがいたので心配はないが、そろそろ疲労の色も濃く休憩も長くなっていたので、もしかしたらリタイアしたのか?

体が重い。
足が上がらない。
一歩一歩自分の体重を持ち上げるようにして登っていく。
空には満天の星空が広がっている。
星座の名前なんぞさっぱりだが、チカチカと瞬く星の煌きは飽くことなく眺めていられる。
時折空に流れ星が走る。
確認する…と言うよりは目の端に写った、と言うくらいなのたが、ずっと眺めていれば何個か流れ星を見つける事ができるだろう。

段々と空が白んできた。
ほのかに明るくなり、回りを確認できるようになった。
ぎっしりと並ぶ人 人…
何の目的でこれだけの人達が集まるのだろう。
ただ、山頂にたどり着く為にだけ?
その思いだけでここまで登れるのか…
by supika_bagus | 2006-09-04 23:12 |

思いついた時だけ更新のだらだら写真館と旅日記☆


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